デッドリフトで腰を痛める原因
デッドリフトは全身の筋肉を鍛える優秀な種目ですが、フォームを誤ると腰を痛めやすいリスクがあります。
特に「背中や腕で引いてしまう」「股関節ではなく腰で曲げてしまう」ことが多く、結果的に腰に負担が集中します。
股関節主導とは?(ヒップヒンジの基本)
股関節を軸にして身体を前傾させる動作を「ヒップヒンジ」と呼びます。
この動きが正しくできれば、背中はフラットに保たれ、負担を腰に集めずにお尻やハムストリングに効かせられます。
デッドリフトの本質は「股関節で重さを受け止める」ことにあります。
股関節に重さを乗せているときの感覚と、乗せられていないときの感覚
✅ 乗せているときの感覚
- 重さが腰や背中ではなく お尻の付け根(股関節の奥)にズシッと伝わる
- 足裏全体(特にかかとと母指球)で床を押して、骨盤に重量が集まる安定感
- しゃがんだ状態から立ち上がるとき、お尻で床を押し返しているような感覚
❌ 乗せられていないときの感覚
- 腰が丸まり、腰の筋肉が突っ張るようにしんどい
- 前モモ(大腿四頭筋)ばかりに効いていて、お尻やハムに刺激が少ない
- バーベルを腕や背中で引っ張っている感覚になる
腰主導になってしまう危険な動き
- 背中が丸まり、腰だけで引き上げている
- バーベルを「腕で引こう」としてしまう
- 股関節が前に出ず、太ももでバーを押せていない
これらはすべて腰痛の原因になりやすいフォームです。
股関節に重さを乗せる感覚を掴む練習法
- 壁タッチヒンジ
壁に背を向け、20〜30cm離れた位置からお尻を突き出してタッチする。腰ではなく股関節を使う感覚を学べます。 - ルーマニアンデッドリフト
膝を軽く曲げ、股関節を後ろに引いてバーを下ろす。ハムストリングが伸びる感覚を意識。 - 足裏全体での床押し
ナローデッドでは「母指球・小指球・踵」で均等に床を踏みしめ、股関節に重さを乗せるイメージを持つと安定します。

引用元:https://www.bodybase.jp/media/entry/2022/08/13/090000
実体験:股関節主導を意識してからの変化
筆者も以前は背中主導で引いてしまい、腰痛に悩んでいました。
股関節で重さを受け止める意識を取り入れてからは、腰の違和感がなくなり、むしろハムストリングとお尻に強い張りを感じられるようになりました。
結果として、デッドリフトの重量も170kgから185kgまで安全に伸ばせています。
まとめ
- デッドリフトは腰ではなく股関節で重さを受ける種目
- ヒップヒンジを習得することで腰痛を予防できる
- 壁タッチ・ルーマニアンDL・足裏3点押しが効果的な練習法
- 正しく行えば、重量アップとケガ予防を両立できる
次のトレーニングで、ぜひ「股関節に重さを乗せる」感覚を意識してみてください。
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