この記事では、ベンチプレスで重い重量を挙げることだけにフォーカスしたフォームの考え方を紹介します。筋肥大を主目的とするトレーニングとは一部異なるアプローチを取っているため、筋肉を大きくしたい人には最適ではない部分もあるかもしれません。
ですが、僕は断言します。
ここに書いてあることを守ることが、“正しいベンチプレス”です。
個人的には、正しいフォームを身につけて重い重量を扱えるようになることで、怪我なく筋肥大を実現することができるとも考えています。
ベンチプレッサーはフォームがずるい?その誤解について
「パワーフォームは可動域が狭くてずるい」「ボディビルダーのようにベタ寝でフルレンジでやるべき」といった声を見かけることがあります。
確かに、パワーフォームでは可動域が狭くなるのは事実です。筋肥大だけを目的にした場合、フルレンジの方が効果的な場面もあるでしょう。
しかし、それを理由にベタ寝でアーチゼロのベンチプレスをするのは危険です。なぜなら、それは肩や肘、腰を痛めるリスクが高まるフォームだからです。
プロのボディビルダーの中にはベタ寝でベンチをしている人もいますが、
- 怪我に強い身体を持っている
- トレーニング歴が長く、胸郭や肩まわりの筋肉が分厚く、ベタ寝でも自然とアーチが取れている
という前提があります。
ですので、体が薄い人・初心者・中級者ほど「意図的にアーチを組むパワーフォーム」を身につけることをおすすめします。
僕が考える「重量を伸ばすための3つのポイント」
ベンチプレスには細かいフォームのポイントがいくつもありますが、特に大事だと感じているのは以下の3つです。
- アーチを組むこと
- 肩甲骨を下制すること
- お尻をベンチ台に”軽く触れさせる”こと
この3つを意識することで、フォームの安定性・安全性・力の伝達効率が一気に変わります。
フォームの参考にした動画
フォーム全体の説明については、僕が話すよりプロの方の解説動画を見るのが最もわかりやすいと思います。
僕自身のフォームの基礎となっている鈴木祐輔さんとドクロスカルさんの動画を以下に紹介します:
お尻を「軽く」台に触れさせるフォームとは?
このフォームの中で特に「お尻のつけ方」について、意外と知られていないけど重要なことがあります。
ベンチプレスには「お尻をベンチに付けていないと失格になる」というルールがあります。そのため、多くの人は「お尻をベタっと完全に着けなきゃいけない」と誤解しています。
実際には、少しでも触れていればOKなんです。
なので僕は、お尻を「乗せる」ではなく、「触れに行く」感覚でフォームを取っています。
この姿勢を保つには、足でしっかり踏ん張る必要があります。慣れていないと足が疲れます。 でもそれが正解。
ベンチプレスは胸だけでなく、全身を使って挙上する種目です。
フォームが安定してくると、今まで疲れなかった背中や脚が筋肉痛になるようになります。
それこそが、「正しいフォームができている証拠」だと僕は思っています。
まとめ
- ベンチプレスの目的によってフォームは変わる
- 重量を伸ばすなら「アーチ・下制・軽くお尻をつける」が基本
- ベタ寝ベンチは怪我のリスクが高く、非推奨
- 足が疲れたり、背中に効くようになったら正しいフォームに近づいている証拠
- 正しいパワーフォームは、重量を伸ばすだけでなく、怪我なく筋肥大するための土台にもなる
フォームは奥が深いですが、まずはこの3つを意識してみてください。
そして、必ず信頼できる解説動画を参考にしながら、自分のフォームを少しずつ磨いていきましょう。
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