筋トレをしていると「睡眠は7〜8時間とれ」とよく言われます。
しかし、仕事や家庭の事情で毎日そこまで眠れない人も多いはず。
では、4〜6時間程度のいわゆる「短眠」でも筋肉は成長するのでしょうか?
そしてダイエットは成功するのでしょうか?
本記事では、最新の研究をもとに 短眠が筋肥大・筋力・ダイエットに与える影響 を解説します。
短眠でも筋肉はつくのか?
研究によると、5〜6時間の睡眠でも筋トレによる筋肥大は起こります。
短期的には腕の筋囲や筋肉の断面積が増えたという報告もあり、睡眠が短くてもまったく効果がゼロになるわけではありません。
ただし、4時間睡眠を数日続けると筋肉の合成率が20%近く低下することも分かっています。
つまり「短眠でも筋肉はつくが、効率は落ちる」というのが正確な答えです。
短眠が筋力に与える影響
睡眠不足は集中力や神経系の働きを鈍らせます。
そのため「今日は全然力が出ない」と感じる日が増える傾向にあります。
最大限のパフォーマンスを出すには、やはり十分な睡眠を確保するのが理想です。
短眠とダイエットの関係
睡眠不足でも体重自体は減ります。
ただし問題は「減るのが脂肪ではなく筋肉になりやすい」ということ。
ある実験では、十分に眠った人は減った体重の半分以上が脂肪だったのに対し、睡眠不足の人は25%しか脂肪が減りませんでした。
短眠では筋肉が落ちやすく、見た目のボディメイク効率も悪くなってしまいます。
ホルモンへの影響
短眠が続くとテストステロンや成長ホルモンの分泌が減少し、逆にコルチゾールが増加します。
このホルモン環境の乱れは、筋肉がつきにくく脂肪が残りやすい体質を招きます。
短眠で頑張るなら
もしどうしても短眠になってしまう場合は、以下の工夫を取り入れてみましょう。
- トレーニング頻度は週2〜3回、やりすぎない
- コンパウンド種目を中心に効率よく鍛える
- タンパク質をしっかり摂取する
- 昼寝やカフェインを上手に活用する
- 睡眠の質を高める工夫をする
まとめ
短眠でも筋肉はつくし、体重も減ります。
ただし効率は悪く、筋肉を削りながら痩せてしまうリスクがあります。
結論として、筋トレやダイエットの成果を最大化したいなら「できる限り睡眠を確保すること」が一番の近道です。
どうしても短眠になってしまう場合は、今回紹介した工夫を取り入れてみてください。
参考文献
- Wang et al. Effects of sleep restriction on resistance training adaptations. (2025)
- Nedeltcheva et al. Insufficient sleep undermines dietary efforts to reduce adiposity. Ann Intern Med. (2010)
- Leproult & Van Cauter. Effect of sleep loss on testosterone in young men. JAMA. (2011)
- Dattilo et al. Sleep and muscle recovery. Sports Med. (2011)
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