ベンチプレス100kgを挙げる──。 それは筋トレを続けている多くの人にとって、ひとつの大きなマイルストーン。 この記事では、誰でも再現可能な100kg到達までのステップを、自分自身の経験と一般的なトレーニング原則をもとに解説します。
ステップ1:まずは自分のMAXを知る
まずは、一度思い切ってMAX測定に挑戦してみてください。 安全を確保したうえで、補助者がいるときや体調のよい日に、1回だけ全力でベンチプレスを挙げてみましょう。
ここで大切なのは「無理をしないこと」と「フォームを崩さないこと」。 仮に潰れてしまっても、補助者がいれば安全ですし、自分の現在地を正しく把握することが今後の指針になります。
もしMAX挑戦が難しい環境であれば、普段のトレーニングで扱っている重量と回数から推定してもOKです。
ステップ2:MAX70kg以下の人がやるべきこと
この段階では筋力もフォームもまだ発展途上です。
まずは【6〜10回 × 3セット】の中で、自分が最も効かせやすい回数設定を見つけてトレーニングしていきましょう。
優先事項:
- トレーニングを習慣化する:週2〜3回でOK。まずは継続することが成長の土台になります。
- セットごとのフォームの安定を意識する:同じ軌道で押せるようになることで、筋力も付きやすくなります。
- 毎回、少しでも記録を伸ばす意識を持つ:重量・回数・フォーム、何か1つでも前回より良くなることを目標にしましょう。
- 補助種目も積極的に取り入れる:ナローベンチ、ディップス、プッシュアップなどで押す力全体を強化します。
ステップ3:MAX80kg前後の人が意識すべきこと
ここまで来たら、計画的にプログラムを取り入れていきましょう。 そしてそのプログラムをしっかり完遂できたタイミングで、MAX測定に挑戦するのが効率的です。
プログラム例(1週ずつ強度を上げていく):
週1:65kg × 8回 × 3セット(余裕を残して終える)
週2:67.5kg × 8回 × 3セット
週3:70kg × 7回 × 3セット(やや高負荷)
週4:72.5kg × 6回 × 3セット(最大努力)
この段階で重要なこと:
- 無理に重い重量を扱わないこと:ギリギリの重量より、コントロールできる範囲で精度を磨く
- 疲労管理を大切にする:全力のセットでも「もう1セットできるかも」くらいの余裕で終えるのが理想
- 週単位で強度を調整する感覚を養う:オーバーワークを防ぎながら安定して伸ばしていく意識が重要です
MAX挑戦後は、ピーキングの一環として1週間ほど軽めのトレーニング期間を設け、神経系と関節の回復を促しましょう。
ステップ4:MAX90kg前後の人がやるべきこと
ここでは、フォームの精度をさらに高め、取り組んでいるプログラムを忠実にこなしていくことが大切です。
フォームに関しては、私のブログ記事やYouTubeなどを参考にしてもらえればと思います。 アーチの組み方、レッグドライブ、チンインなど、習得することで大きな差が出てくるテクニックもあります。 もし自分でわかりにくい場合は、パーソナルトレーニングを受けてみるのも非常に効果的です。
ステップ5:MAX95kg以上、あと一歩の人へ
やるべきことはステップ4と基本的には同じです。 ただしこの段階では「焦らないこと」が特に重要です。
ベンチプレスはスクワットやデッドリフトに比べて、記録の伸びが非常にゆっくりです。 焦って毎週MAX挑戦を繰り返すのは最も遠回りな行為です。私もかつてその失敗を経験しました。
正しいプログラムを完遂し、コンディションが整ったタイミングでMAX測定に挑戦しましょう。
最後に:100kgは“特別な人だけのもの”じゃない
筋トレを継続できる人なら、誰でも100kgは狙えます。 大切なのは「正しい方向性で継続すること」。
焦らず、迷わず、記録に一喜一憂しすぎず。地道な積み重ねの先に、確実に100kgの壁は超えられます。
プログラムの具体的な組み方については、また別記事で紹介予定です。 ネットで検索して自分に合いそうなものを試してみるのもよいでしょう。
あなたも、ぜひチャレンジしてみてください。
コメント